ミラノへ
海外旅行でミラノへ。
ミラノ駅には遅く着いた。
真夜中もとっくに過ぎたころなので、汽車がミラノの街中に入って行くころになると、とたんに不安になりました。
大きなかばんが三つ、スキーが一組、スキー靴などの入った不定形の布ザックがひとつと、コルチナから乗るときにもやっとの思いで持ちこんだもの。
それでもなんとかしなきゃと、街の灯がどんどん増えていく中で、廊下に荷物を運び出した。
隣のコンパートメントの連中も、どうやら荷物を運び出しているようす。
何気なく見ると、これは我々とずいぶんちがう。
若い女の子が二人、六人掛けのコンパートメントの中はかばんでいっぱい埋っています。
数えたら十四個あった。
え、どうする気、とあきれる目の前で、彼女らはどんどん廊下に出して積み上げた。
我々夫婦はほぼ十日間の滞在、たっぷりスキーを楽しんでの帰りだが、隣もコルチナから乗りこんだはずだから、やっぱり彼女たちもスキーか。
そうなるとこの荷物を見てもわかる、一カ月に近い旅だったのでしょう。
我々も負けずに積み上げた。
汽車はミラノ駅に滑りこんだ。