料金とチップは当たり前だけど・・・
この海外ツアーでの思いちがいはつまりは誰も知らないこと、我々のかばんは汽車から当り前のようにして降ろされ、手押車にのせられて、いとも自然にタクシーに積まれた。
だから料金とチップはあたりまえでいい。
しかし私はそのとき、結局5000ユーロ払った。
払ったというより与えた。
横に彼がいて、何のふしぎもなく我々のかばんがあるのを見たとき、私は身体中の熱くなるのを感じた。
それは窮地から脱出できた動物のあのうれしさにも似た、ごく原始的なものだったかもしれない。
それだけに、とっても人間的な自分を感じた。
その人間らしい素直なうれしさで、私はチップを与えた。
押しつけがましいチップの強要や、義務感で支払う場合の多いチップだが、こうして、自然にこれだけはどうしても与えたいと考えるチップもあるということを知った。